心筋梗塞

冷汗を伴う胸の激烈な痛みが30分以上続く場合、急性心筋梗塞が疑われます。
すぐに救急車を呼び、緊急心臓カテーテル検査、急性期管理・加療のおこなえる病院へ搬送してもらいましょう。

心筋梗塞とは

心筋梗塞とは、心臓の筋肉に酸素を供給している血管(これを冠動脈といいます)が完全に詰まり、その冠動脈により支配されている心臓の筋肉が死んでしまう状態です。
症状としては、激烈な胸の痛みが30分以上持続(通常は数時間に及ぶ)し、しばしば、冷汗を伴います。また、心不全、危険な不整脈などの合併症が起こったり、時に死に至ることもある怖い病気です。
発病の初期に激しい症状や所見を伴うのを急性心筋梗塞と呼びます。やがて、回復期を経て、症状が安定したもの(約6週間要する)を古い心筋梗塞と呼びます。

悪い生活習慣が原因

心筋梗塞を引き起こす危険因子には、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙、ストレスなどが挙げられます。
これらの危険因子を除去、コントロールすることが大切です。

古い心筋梗塞の診療

心筋梗塞の部位・重症度の評価および合併症の有無の判定

12誘導心電図検査、胸部X線撮影、心エコー検査、24時間心電図(ホルター心電図)検査が有用です。12誘導心電図検査と心エコー検査により心筋梗塞の部位・重症度評価を行うことができます。胸部X線撮影により心不全の併発の有無を判定する事ができます。24時間心電図(ホルター心電図)検査により、いかなる不整脈が併発しているかを判定することができます。

12誘導心電図

12誘導心電図

心エコー

心エコー

胸部X線

胸部X線

24時間心電図(防水型ホルター心電図)

24時間心電図(防水型ホルター心電図)

検査についての詳しい情報は、循環器検査をご覧ください。

古い心筋梗塞患者の12誘導心電図

古い心筋梗塞患者の12誘導心電図

心筋梗塞の再発予防

  • 血液をサラサラにし、固まりにくくする薬などを処方
  • 血圧、血糖、コレステロール値などのコントロール:食事療法、運動療法、薬物療法
  • 体重コントロール:食事療法、運動療法
  • 禁煙指導

心不全・不整脈が併発している場合

心不全を併発している場合

重症度に応じて上手く薬を組み合わせていきます。
心不全についての詳しい情報は、心不全をご覧ください。

不整脈を併発している場合

併発している不整脈に最も効果があると思われる抗不整脈薬を処方します。
不整脈についての詳しい情報は、不整脈をご覧ください。