不整脈

胸がドキドキする。脈が飛ぶ。そんな自覚症状があるかたは、不整脈が疑われます。不整脈かもしれないと思ったら、あるいは健診で不整脈を指摘されたら循環器専門医の診察を受けてください。

不整脈とは

不整脈には、脈拍が乱れてバラバラなもの、脈拍が時々飛ぶもの、脈拍が異常に速いもの、脈拍が異常に遅いものなど、様々なものがあります。

また、不整脈の原因となる疾患(基礎疾患)がある場合とない場合があります。
基礎疾患には、心筋梗塞・心筋症・弁膜症などの心臓自体の疾患と甲状腺機能亢進症などの心臓以外の疾患があります。

不整脈の種類や基礎疾患により、治療を要するものと、不要なものに分けられます。
時に、生命に関わるような、治療に緊急性を要するものもあります。

不整脈心電図

不整脈心電図

不整脈の診療

不整脈が存在するか否か?

不整脈の検索には、12誘導心電図検査および24時間心電図(ホルター心電図)検査が有用です。

12誘導心電図

12誘導心電図

24時間心電図(防水型ホルター心電図)

24時間心電図(防水型ホルター心電図)

検査についての詳しい情報は、循環器検査をご覧ください。

不整脈が存在しない場合

ドキドキなどの症状の原因が、不整脈以外の何かを考えます。

不整脈が存在する場合

不整脈の種類と頻度を確認します。また、基礎疾患が存在するか否かを調べます。

基礎疾患が存在するか否か?

不整脈が存在した場合、基礎疾患が存在するか否かを調べます。
血液検査、胸部X線撮影および心エコー検査を行います。
可能であれば運動負荷心電図検査も行います。

心エコー

心エコー

運動負荷心電図(自転車エルゴメーター使用)

運動負荷心電図(自転車エルゴメーター使用)

検査についての詳しい情報は、循環器検査をご覧ください。

基礎疾患が存在しない場合

不整脈の治療が必要か、あるいは必要ないかを検討します。

基礎疾患が存在する場合

基礎疾患の治療を行います。
同時に、不整脈の治療が必要か、あるいは必要ないかを検討します。

不整脈の治療

治療が必要と判断された不整脈の場合、その不整脈に最も効果があると思われる抗不整脈薬を処方いたします。

抗不整脈薬以外にも、ペースメーカー治療、カテーテル・アブレーション治療があります。

ペースメーカー治療

ペースメーカーリード(導線)を静脈内に入れ、それを押し進めて、ペースメーカーリードの先端を心臓内に留置します。
ペースメーカーリードの基部をペースメーカー本体と接続し、ペースメーカー本体を体内に埋め込みます。
ペースメーカー本体より心臓に電気刺激を伝えることにより、心臓の働きを正常に近づけます。
心拍数が異常に少なくなる徐脈性不整脈で意識消失発作を伴う場合などが適応となります。

カテーテル・アブレーション治療

カテーテルと呼ばれる細い管を静脈内に入れ、それを心臓内部まで押し進めて、不整脈発生源となる部位にあてます。カテーテルより高周波を流すことにより、或いは、冷凍することにより電気的にその部位を壊してしまいます。
心拍数が異常に多くなる頻脈性不整脈で抗不整脈薬が無効な場合や、抗不整脈薬の効果はあるが、服用を中止して完治を望む場合などが適応となります。


ペースメーカー治療、カテーテル・アブレーション治療は、入院が必要で名古屋循環器科・内科では行うことができません。
これらの治療が必要な場合、実施可能な病院をご紹介いたします。
紹介先についての詳しい情報は、連携先病院紹介をご覧ください。